The demon armies strongest magician is a human – Chapter 1

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–My name is Ike

I’m currently serving as the head of the demon armies 7th troop, belonging to the Immortal brigade.

I am a reincarnated person who still retains knowledge of his past life, however that knowledge is useless.

今、気を止めないといけないのは、戦況の変化であった。

「アイク様、城門を突破できそうです」

The man who acts as my advisor said.

「It was earlier than I thought」
「はい、アイク様の指図通り、トロール共に破壊槌を与えました」
「その間、反撃はなかったのか?」
「無論ありました。やつら、煮えたぎった油を我々に投げつけてきました」
「……それは気の毒にな」
「は? なにか言いましたか?」

いや、と俺は首を振る。
危ない危ない。

アイクには泣く子も黙る魔王軍の懐刀、という異名があるのだ。
いちいち部下の心配をしていたら、怪しまれる。

俺はさも感心なさげな態度を装うと、

「一応、重傷者から順に手当をしてやれ。奴らは魔王様から預かった大事な兵だ」

そう一言漏らし、指揮を続けた。

「城門の破壊を終えたら、次は部隊を編成しろ。突入するのだ」

「は! どの部隊を投入しますか? スケルトン兵どもが手つかずで残っていますが」

「スケルトン兵は機動力に欠ける。防衛の時は役立つが、機動戦には向かないな」

「それでは、コボルトどもの部隊を投入しますか?」
「奴らは機動力はあるが、知能が足りない」

オークの参謀は「はあ……」と覇気なさげに漏らすと、「それではどうするのですか?」と問うた。

俺は明確に答える。

「そうだな、部隊の中で精鋭を何名か募れ。トロール、オーク、ゴブリン、一応、知能がある種族の中からまともなのを数匹、掻き集めるんだ」

「ア、アイク様、まさか」
「そのまさかだ。俺が先陣を切り、都市の内部に潜入する」

オークの参謀は驚愕の表情と言葉を漏らす。

「き、危険すぎます。野戦でしこたま奴らを打ち倒し、城門も破壊しましたが、だからこそ奴らは窮鼠(きゅうそ)と化している恐れがあります。一騎駆けをなさるなど無謀の極みです」

「無謀? 貴様、誰にものを言っているのだ?」

わざと低い声を出し、威圧する。
オークの参謀は恐れおののく。

俺は右手に持つ、『円環蛇(ウロボロス)の杖』を握りしめる。

そして、それを大きく掲げると、呪文を詠唱し、目の前にある岩に、《衝撃(ソニツク・ブーム)》の魔法を放つ。

岩は文字通り粉々に砕け散り、そのつぶてが四方に散らばった。

「俺は魔王軍の懐刀アイクだぞ? 俺が人間風情に後れを取ると思っているのか?」

オークは顔面を蒼白にさせ、首を横に振った。
その光景に満足すると、従者に馬を持ってこさせた。

俺専用に調教した魔界の馬で、重武装したトロールも乗せられる駿馬(しゅんめ)だ。

それに颯爽(さっそう)と跨がると、

「遅れるなよ!」

と、一言言い残し、城門の中に突っ込んだ。

今、俺が攻略をしている都市、自由都市アーセナムは大陸の中央に位置する交易都市である。

人口は数千ほどであるが、交易都市の異名を誇るだけはあり、なかなかの富を溜め込んでいるのでは、というのが魔王軍の幹部達の予測であった。

確かに領主の館へと続く石畳は立派なものだったし、目抜き通りにある商館の規模も大したものであった。

だが――、
と言わざるを得ない。

確かにこの都市には膨大な富が蓄積されているだろうが、その富を収奪してなんになるというのだろうか?

交易都市は交易をしてこそ富を生むのだ。
その財宝を奪うのは容易いが、財宝を奪った後、どうする?

魔王軍の幹部は、

「抵抗するのであれば、住民は皆殺しにし、街に火を放っても構わない」

と、言っていたが、そんなことをしてしまえば、この都市はもう何も生み出さない。

ただの廃墟と化してしまう。
魔王軍に1Gの富も生み出さない重荷となるだけだった。
低能な幹部のほとんどはそのことを理解していなかった。

魔王軍の幹部でさえそうなのだから、不死旅団の連中も同様だ。
人間など、殺し尽くしてもいくらでも湧いてくる、と思い込んでいるはずだ。
そんな連中を街に突入させればどうなるか、考えるまでもなかった。

ゆえに、単身、一騎駆けの形で突入したわけであるが、都市の広場で待ち構えていた30人規模の重装歩兵を見て、

「これは失敗したかな」

と、思った。

さすがに多すぎると思ったのだ。
いくら俺が《魔王軍の懐刀》の異名を持つ魔術師だとしても、流石にその数は多すぎる。

『いくら俺でもこの数の兵を一人も殺さず壊滅させるのは無理だろうな』

心の中でそう思ったし、実際に結果は同じだった。

俺は《衝撃(ソニツク・ブーム)》の魔法を最小限のレベルで放ったが、いくら手加減をしても、『運悪く』死んでしまうものもいるだろう。

一方的な戦いが早く終わることを祈りながら、兵達を殲滅していった。